本業の会社社員と副業先で一緒に働く事に

私は以前、病院給食などを請け負う会社で調理師としてに勤めていた事があります。病院給食の業界はとても給料が安く、時間に追われ人間関係もぎすぎすしやすい為かなりストレスフルな職場でした。また、勤務は早朝から始まり、夕方前には終了というほかの業界ではあまり見ない勤務時間のため家族が起きる前に家を出て誰もいない家に帰宅し、家族が寝る前に一番最初に布団に入るという、おなじ屋根の下にいても、どこかすれ違いのような生活でした。残業がない分、慣れれば体は楽でしたが家族との生活時間帯のズレとなにより少ない給料は悩みの種でした。

私は自分以外に妻、子供二人という家族構成で給食の会社には中途入社であった為、給料が低く生活するのがやっとというところ。もっと言えば、妻がパートに出てくれなければ食べていく事も難しい状況でした。入ってみるまでは分からない事でしたが研修期間(入社から半年前後)を過ぎて正社員になっても大きく給料が上がることはないといわれ、副業(アルバイト)は禁止されていましたがまともな生活をするには副業をせざるをえない状況でした。

実は私は病院給食の会社に転職する以前に、某レストラン系の飲食業界で長く働いていました。しかし、その業界では深夜まで及ぶ長時間の労働が毎日当たり前のように繰り返されていました。給料は多少良かったものの、家族と過ごす時間が殆ど持てず、成長していく子供達とも思い出をあまり作ってやれませんでした。また休日出勤が当たり前で月間の休みが4日ほどしかないという理由から疲れ果ててしまい、転職を決意しました。そこで、自分の得意分野の調理のスキルを生かしつつ、生活時間に余裕がもてる病院給食の調理現場に転職したものでした。

確かに以前より時間は自分の為に多く使えるようになりましたが、あまりにも少ない給料は私を心細くさせました。そんな時、以前のレストランを同じ時期に退職した独身男性の元同僚が某フランチャイズ系のレストランでアルバイトをしていると聞いて連絡を取ってみました。彼は以前より私の仕事に対しての姿勢と能力をかってくれていたため、そのフランチャイズ系のレストランでのアルバイトを紹介してくれて、私もすぐに勤め始めました。

副業は週に2~4回のペースでシフトを入れて頂いた為、多いときには一ヶ月で5万円ほどの収入になり、おかげで生活は安定していました。本業の方は午前5時ぐらいから午後3時くらいで終わる仕事。副業は午後5時くらいから午後10時くらいで終わるシフト体制でしたので大変ながらも両立は出来ていました。もちろん、一日の労働時間は長くなりましたが、前職のレストランに比べて休日はきちんと取れていた為特に不満を感じる事はありませんでした。

そんな生活が1年ほど続き、私も正社員に昇格した為、すこしは収入が増え、順調な生活を送っていたときの事です。本職の会社レストランの出店を計画していることが私の耳に入ってきました。しかも、その内容が私が副業しているレストランのフランチャイズ経営をするということでした。まさに、寝耳に水の話です。その当時、県内には副業先のレストランの店舗が2店舗しかなかった為、かなりの高確率で私の副業先に研修の社員が送り込まれることになります。副業先で私の本職について知っているのは元同僚と店長のみでした。私は店長と元同僚に決して私の素性は漏らさないで欲しいとお願いしました。幸い、本職の会社では入ったばかりの末端社員の私の顔は広く知られていない為、やってきた研修社員は全く知らない顔でした(さすがに部長と課長が視察に来たときは急遽休みを頂きました)。

そうして一緒に副業先で本職の社員と一緒に働く事になったわけですが、私の素性がばれる前に彼は体調を崩して辞めていきました。すぐに新しい人が副業先に来る事になりましたが、あいにく本職でも知っている顔の人が来る事になってしまいました。さすがに新しい社員が来たら隠しとおせないと判断し、私はばれる前に別の会社へ転職する事にしました。最終的に辞める直前に副業に気づかれてしまいましたが、転職が決まっていたので大きなトラブルにならずに済みました。今となっては思い出ですが、当時は相当悩んでいました。副業をされる方はリスクが少ない方法を選んだほうが良いと思います。